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- 更新日:2017年10月26日
プロジェクト概要
拠点リーダ挨拶|拠点形成計画の目的|実証試験の全体像|展示施設植物工場の現状と課題
施設園芸の先進型のひとつとして実現された植物工場は、人工光を何らかの形で利用しているものだけでも全国で概ね50施設(2009年3月時点)ありますが、そのあらましは以下の通りです。
完全人工光型が34施設で70%弱を占める
葉菜類や苗等を主体に多サイクル生産を指向
主力のレタス生産でも市場シェアは1%未満
農業法人による運営が21施設で40%強
現状では、生産性の大幅向上、コストの大幅低減、省エネの推進等解決すべき課題が多くあり、技術面及び事業採算面での革新的な改善が必要とされております。
農水省による「モデルハウス型植物工場実証・展示・研修事業」の狙い
現在日本の農業は、大変大きな岐路に立っており、急激な農家人口の減少と高齢化が進み、今後5〜10年以内にはさらに厳しい状況になることが予想されています。そのような状況下で、野菜等の食料を安定的に周年生産する、植物工場を 国内に普及・拡大させることが本事業の目的です。千葉大学では、単に植物工場を普及・拡大させるだけでなく、人や環境に優しい植物工場を めざします。つまり最少の資源とエネルギーの投入で、最大の収量を得るシステムを確立し、環境負荷を最少限に抑える技術開発を進めます。具体的には、重油燃焼型の暖房機に変えてヒートポンプの積極的活用雨水利用も行います。
また、単純な環境制御ではなく、上記目的を達成するために最適な制御を行う統合環境制御技術の確立に努めるとともに、栽培や環境のデータの収集・蓄積を積極的に進め、サイエンス農業をサポートする植物工場データベースを構築し、植物工場分野の世界的開発拠点になることを目指しています。
千葉大学拠点における「実証・展示・研修事業」の概要
太陽光利用型施設、完全人工光型施設および展示・研修施設を設置し、それぞれの施設に実証参画機関 (民間事業者や研究者から成るグループで、実際に当該拠点施設において実証を行う機関)がかかわり、目標を達成するための開発研究を実施します。併せて、展示・研修施設を利用し、植物工場に対する理解を深めると共に人材育成を行ってまいります。
【事業の概要】
1.太陽光利用型 5コンソーシアムによるトマト高収量生産システムの実証
・収量増大120%(最大)
・生産コスト削減55%(最大)
2.完全人工光型 2コンソーシアムによるレタスの低コスト生産システム実証
・収量増大35%(最大)
・生産コスト削減30%(最大)
3.共通技術の実証 ?コンピューターによる統合環境制御確立
・ヒートポンプの多目的利用技術確立
4.横断型コンソーシアムによる共用データベース構築と植物工場経営最適化支援に
関する研修・普及。
@横断型コンソーシアムにより構築された共用データベースを活用して開発を進める
「統合型環境制御システム」をもとにした最先端の植物工場環境制御の展示・研修及び普及
A東京大学と千葉大学の共同研究に構築した共用データベースを活用し、日本初となる
「植物工場のLCA解析」を実施
5.展示・研修施設
・植物工場普及PR
・植物工場に関わる人材の育成